lights on with nuclear

 [JAIF]原産協会メールマガジン

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原産協会メールマガジン8月号
2013年8月27日発行

Index

■原子力政策推進活動

 □理事長コメント『国際廃炉研究開発機構設立にあたって-世界に開かれた研究拠点を目指して-』を発表
 □ 「福井県原子力平和利用協議会」敦賀支部と共催で講演会を開催 
 □当協会と中部原子力懇談会で、放射線観察実験をPR

■国際協力活動

 □第28回日台原子力安全セミナーを開催

■情報発信・出版物・会合等のご案内

 □合同企業説明会「原子力産業セミナー2015」を1月に東京で、12月に大阪で開催--参加企業を募集中!

■会員との連携活動

 □第10回原産会員フォーラムを開催

■ホームページの最新情報
■原産協会役員の最近の主な活動など
■げんさんな人達(原産協会役・職員によるショートエッセイ)

本文

■原子力政策推進活動

□理事長コメント『国際廃炉研究開発機構設立にあたって-世界に開かれた研究拠点を目指して-』を発表

 当協会は8月8日、新組織発足に際して、理事長コメントを発表しました。

詳細はこちらをご覧ください。 http://www.jaif.or.jp/ja/news/2013/president_column18_130808.pdf



□ 「福井県原子力平和利用協議会」敦賀支部と共催で講演会を開催

 当協会JAIF地域ネットワークは、8月2日、敦賀市内に於いて、2回にわたり、「中国の原子力事情に関する講演会」を、福井県原子力平和利用協議会敦賀支部(以下、原平協敦賀支部)と共催で開催しました(=写真)。

 この講演会は、原平協敦賀支部会員対象及びご協賛をいただいた福井大学附属国際原子力工学研究所の研究所員ならびに事業者等関係者対象に開催されました。

 講師には、現在、北京在住で、原子力及び中国の経済情勢に詳しい一般社団法人日中経済協会北京事務所電力室長ならびに海外電力調査会北京事務所長である渡辺搖氏をお招きし、著しい発展を続け多数の原子力発電所の新規建設が計画されている中国の原子力事情についてわかりやすくお話いただきました。

 参加者からは、「普段あまり知る機会のない中国国内の原子力事情を知ることができた貴重な機会だった」、と大変好評でした。また、「多くの資源を有する中国でさえ原子力発電を進めている。福島第一原子力発電所事故後も原子力推進の姿勢は変わらない。日本はエネルギー自給率が4%という現実を直視し、原子力発電が不可欠だという現実を受け止めなくてはいけない。そのためには、最高水準の安全確保体制を実現しなくてはいけない。」という渡辺氏の講演趣旨については、“消費地の方々にも是非知ってほしい”という声が多くあがりました。


□当協会と中部原子力懇談会で、放射線観察実験をPR

 当協会は、8月8日、9日の両日、中部原子力懇談会と共同で、中学校理科教員の研究会が開催した全国大会で、霧箱による放射線飛跡観察、紫外線を使ったレントゲン撮影模擬実験などを実演し、「授業で使える放射線観察・実験」をPRしました。

 これは、全国中学校理科教育研究会が8月7日~9日の日程で、東京・葛飾区のホールを中心に開催した第60回全国大会のなかで開設された「理科関係企業ブース」に、教科書出版社、教材製造・販売企業などとならんで出展したものです。

 当協会と中部原子力懇談会の共同ブースには、2日間で、理科の先生や企業関係者ら60人程度が立ち寄ってくださり、観察・模擬実験を興味深そうに見学されました。教員の大会参加総数は801人でした。

 中学理科では、学習指導要領の改定により平成24年度から放射線について触れることとなり、教科書に放射線の記述が復活し、副読本も準備されています。ところが、40歳以下の若い先生は放射線について学校で学んだ経験がありません。また、福島原子力発電所事故後、放射線について教えることをためらう例もあるそうです。
 このため、子どもたちが放射線の性質を理解し、放射線から身を守ることができるだけの基礎知識を持てるように、教える側の先生への情報提供が大事と考えて今回ブース出展しました。また、福島の風評被害を誘わないためにも、子どもたちの理解は大切と思います。

 当協会は教員向けの放射線実験の実演に不慣れですが、中部原子力懇談会は、長年、愛知、岐阜、静岡を中心とする地域で、教員向けの放射線セミナーや施設見学会などを実施されており豊富な経験をお持ちですので、今回協力をお願いしました。

 ブースで先生方に対応した感触では、霧箱実験については、先生方はすでに自分で実験されていたり、教員研修会で勉強されたことがあったりしてご存知の方が多かったように思われました。
 他方、先生方は、理科の授業で行う霧箱実験について、短時間で飛跡が見えるレベルの「放射線源」を求めておられることがわかりました。中部原子力懇談会が、霧箱実験の線源に使用している「モナザイト」に先生方は関心を示され、入手方法などを相談されていました。ドライアイスの入手に苦労されていることもわかりました。また、放射線は新しい分野なので、霧箱実験以外の目新しい実験があれば授業で使ってみたいとお考えのようでした。

 放射線をあてて材質を強化したPCLというプラスチックがあります。当協会は、東北エネルギー懇談会よりこのプラスチック片を提供いただきましたので、熱湯に浸した後の形状記憶を確認する簡単な実験を実演しました。放射線をあてるメリットが目に見える実験ということで先生方は関心を示されました。

 ブース出展を通じて理科の先生方と直接お話し、先生方のニーズの一端を知ることができたように思いました。当協会では、今後も機会があればこのような場に参加したいと考えています。また、放射線源やPCLなどの実験材料が入手しやすくなるよう関係者と連携したいと思います。


霧箱による放射線飛跡観察の実演

 

■国際協力活動

□第28回日台原子力安全セミナーを開催

 当協会は7月23日、東京の如水会館で、第28回日台原子力安全セミナーを開催しました。これは1986年以来毎年日本と台湾で交互に開催しているもので、原子力安全に係わる情報共有・意見交換ならびに原子力関係者の交流を目的としています。

 主催者は日本側が当協会。台湾側は台湾電力公司、原子能委員会、核能研究所、放射性物質管理局、中華核能学会の5機関です。ホストを務める日本側は、服部拓也・当協会理事長、関村直人・東京大学大学院教授をはじめとする計36名が参加。台湾からは、陳布燦・台湾電力副社長、張欣・原子能委員会副局長をはじめ計16名が来日しました。

 福島第一原子力発電所の事故は、日本と同じ地震国であり、自然の脅威に絶えずさらされている台湾の原子力政策に大きな影響を与えています。台湾では一昨年11月、既存の6基の原子炉に40年の運転期間を設定し、段階的に閉鎖することを発表しています。また建設中の原子力発電所についても、国民投票にかけられようとしています。
 そこでセミナーでは、福島第一原子力発電所の事故後の復旧・復興に係わる日本の取組について報告し、情報共有をはかり、日台双方の原子力安全の一層の向上を目指しました。
 
主な概要
①基調講演
 関村教授は福島第一原子力発電所事故について、外的事象への深層防護が不十分だったと総括。必要なのは①不確定性の大きい外的ハザードの推定精度向上、②外因によるクリフエッジ影響を除くこと、③安全対策の評価にPRAを活用すること――だと指摘しました。
 張副處長は、台湾国内プラントの安全再評価について紹介。事業者に対し、米原子力規制委員会のNTTFルールの採用や、EUストレステスト結果のフォローアップを指示し、また、地震、津波、SBOに関して海外の事例を参考に特別対策を立てるよう指示していると強調しました。

②各セッション
 セッションでは、福島第一原子力発電所事故後の原子力安全を中心に、日本側から長期停止中のプラント保守や、福島第一での固体廃棄物や汚染水の処理、台湾側からSA時の最終措置プログラムや、デコミ規制計画について報告されました。また、トピックスとして、電力会社の広報戦略や、ほぼ完成している龍門原子力発電所の建設状況、久しぶりの明るいニュースとなった大間原子力発電所の建設状況について紹介されました。

③テクニカルツアー
 台湾代表団はセミナー翌日の7月24日以降、テクニカルツアーとして、中部電力・浜岡原子力発電所、関西電力・美浜原子力発電所を訪問しました。
 台湾代表団は、各発電所のSA対策を実地に見学したほか、緊急時対策所の免震構造についても熱心に見学していました。

浜岡発電所でのプレゼンテーションの模様


詳細の開催概要については、当協会の会員専用ウェブサイト( https://www.jaif.or.jp/member/ )に掲載しています。


■情報発信・出版物・会合等のご案内

□合同企業説明会「原子力産業セミナー2015」を1月に東京で、12月に大阪で開催--参加企業を募集中!

 当協会は、平成18年度より理工系を中心とした就職活動中の大学生・大学院生を対象に、原子力産業への理解促進と就職・採用活動支援を目的として、合同企業説明会「原子力産業セミナー」を毎年開催しています。第8回目となる今年度のセミナーを、来年1月12日(日)に東京・TFT(東京ファッションタウンビル)「HALL1000」で、本年12月22日(日)に大阪・新梅田研修センター「G・Lホール」で開催します。現在、本セミナーに採用活動ブースをご出展いただく会員様を募集中です。

また、参加企業・機関募集にあたり、募集内容に関する説明会を9月6日午後に開催します。当日は、大手就職情報会社の(株)マイナビより新卒採用戦線情報の紹介もございますので、広く人事・採用ご担当者様にご参加いただければと思います。採用を計画されている会員の皆様は、是非ご参加ください。

お問合わせ・詳細はこちらまで:当協会 人材育成部(担当:上田、津留、木藤)
e-mail:nis2015@jaif.or.jp 電話:03-6812-7101
(募集要項)
http://www.jaif.or.jp/ja/nis/2013/nis2015_guideline.pdf


■会員との連携活動

□第10回原産会員フォーラムを開催

 当協会は7月26日、「第10回原産会員フォーラム」を東京・ホテルルポール麹町で開催し、「実用発電用原子炉に係る新規制基準について」および「技術流出の実態と営業秘密の保護方策」についての講演会を行い、124名の会員にお集まり頂きました。

 「実用発電用原子炉に係る新規性基準について」では、原子力規制庁技術基盤課の田口達也課長補佐から、7月8日に施行された新原子力規制基準の基本的な考え方、安全目標の位置づけ等についてご説明を頂きました。会員からは、新規性基準適合性審査に係るリーソースの増員についてや安全目標、火災防護設備に関する質問がありました。

 「技術流出の実態と営業秘密の保護方策」では、経済産業省経済産業政策局知的財産政策室の中野美夏総括補佐から、具体的な技術流出の事例および日常の注意点等について、ご説明を頂きました。

 なお、講演資料は当協会の会員専用ウェブサイト( https://www.jaif.or.jp/member/ )に掲載しています。

講演風景



■ホームページの最新情報

□原産協会HP(一般向け)の更新情報 ( http://www.jaif.or.jp/ )

*国内、海外ニュースは毎週および随時更新しております。

・合同企業説明会「原子力産業セミナー2015」の採用活動ブースを募集のお知らせ(8/20)
・理事長コメント『国際廃炉研究開発機構設立にあたって-世界に開かれた研究拠点を目指して-』 (8/8)
・第11回原産会員フォーラムの開催について(8/2)
・「フィンランドの原子力施設視察およびロシア国際フォーラムATOMEXPO-2013
原産協会参加団(報告書)」(7/26)
・福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等の状況 (随時)
・福島原子力発電所に関する環境影響・放射線被ばく情報 (随時)
・福島地域・支援情報ページ (随時)
 地元自治体の動きやニュース、地元物産・製品等の情報を掲載中
・「日本の原子力発電所(福島事故前後の運転状況)」を掲載 (随時)

□JaifTv動画配信 ( http://www.jaif.or.jp/ja/jaiftv/index.html )

・「第50回 英国の新規原子力プロジェクト-ウェールズ編」(7/1公開)
・「第49回 英国の新規原子力プロジェクト」(6/26公開)

□会員向けHPの更新情報( https://www.jaif.or.jp/member/

・【日本の原子力発電所の運転実績】7月分データを掲載(8/9)
・「第10回テーマ別原産会員フォーラム」配布資料を掲載 (8/6)
・「フィンランドの原子力施設視察およびロシア国際フォーラムATOMEXPO-2013
原産協会参加団 報告書」を掲載(7/26)


□英文HPの更新情報( http://www.jaif.or.jp/english/ )

・Atoms in Japan:英文原子力ニュース(AIJ) (随時)
・Fukushima & Nuclear News (随時)
・Status of the efforts towards the Decommissioning of Fukushima Daiichi
 Unit 1-4 (随時)
・Environmental effect caused by the nuclear power accident at Fukushima
 Daiichi nuclear power station (随時)

[Information]

* JAIF President's Comment on the International Research Institute for Nuclear Decommissioning (8/8)
* Stress Test and Restart Status (随時)
* Current Status before and after the earthquake (随時)
* Operating Records of Nuclear Power Plants (随時)
* Developments in Energy and Nuclear Policies after Fukushima Accident
 in Japan (随時)
* Trend of Public Opinions on Nuclear Energy after Fukushima Accident  
in Japan (随時)


[福島事故情報専用ページ] 「Information on Fukushima NuclearAccident」 (随時)


■原産協会役員の最近の主な活動など

[服部理事長]
8/22 原子力人材育成意見交換会
8/23 核不拡散科学技術フォーラム(於:JAEA東京事務所)
8/26  プレスブリーフィング(於:虎ノ門琴平タワー)
8/27 日本建設業連合会での講演(於:日本建設業連合会)
8/28  第11回テーマ別原産会員フォーラム(於:日本工業倶楽部)
8/29  原子力人材育成ネットワークH25年度第1回運営委員会(於:虎ノ門琴平タワー)

[佐藤常務理事]
8/26  プレスブリーフィング(於:虎ノ門琴平タワー)
8/28  第11回テーマ別原産会員フォーラム(於:日本工業倶楽部)

       

■げんさんな人達(原産協会役・職員によるショートエッセイ)

音楽シーンはradio-active☆

 最近「Atoms For Peace」について検索したところ、ロックバンドのホームページが出てきてしまったと耳にしました。何やら昨今の音楽シーンは原子力っぽい名前がヒットしているようで、関係者の参考となるよう?洋楽ファンとして解説したいと思います。

 「アトムス・フォー・ピース」は、レディオヘッドのボーカルであるトム・ヨークとレッド・ホット・チリ・ペッパーズのベーシストであるフリーという英米の人気ロックバンドのメンバーを中心として2009年に結成されました。バンド名はトム・ヨークのソロデビューアルバム「The Eraser」収録曲からとっています。バンド自体はあまり政治色を打ち出していませんが、セラフィールドにも出入りしていた原子物理学者の父を持つトム・ヨークが度々原子力に反対する発言をしていることは覚えておいてもよいかもしれません。2010年にはツアーを行い、米国のコーチェラや日本のFUJI ROCKなどの音楽フェスティバルに出演していますが、今年2月にようやくデビューアルバム「Amok」をリリースしました。11月に来日公演を行いますが、8月現在東京会場のチケットは3日分とも完売、残るは大阪会場分の一公演のみとなっています。

 ビヨンセを初めとしてメンバー3人がソロとしても活躍する米国R&Bガールズグループ「デスティニーズ・チャイルド」が、今年1月にリリースした8年ぶりの新曲のタイトルは「Nuclear」です。今夏のアンセムとなったロビン・シックの「Blurred Lines」やダフト・パンクの「Get Lucky」でフィーチャリングシンガーとしても売れっ子のファレル・ウィリアムズがプロデュースを担当し、スムーズ&メロウな仕上がりになっています。

 米国ラスベガス出身のロックバンド「イマジン・ドラゴンズ」の8月付でビルボードチャートで最高位3位にランクインしている曲が「Radioactive」です。重いビートが特徴的な曲調とぬいぐるみ同士が闘うビデオクリップが不思議な雰囲気となっています。今年6月のMTV VMAJで彼らのステージを鑑賞しましたが、和太鼓を取り入れたパフォーマンスが印象的でした。今年8月のサマーソニックでも来日し、日本でもファンを増やしている模様です。

 コソボ出身で英国を中心に活躍中の新進ポップシンガー「リタ・オラ」が、今年初めにリリースしたのは同名異曲の「Radioactive」です。リタは今年3月に来日公演を行い、日本のレコード会社はきらびやかな同曲ビデオクリップの中から好きなシーンを選ぶ“ベスト・レディオアクティヴ(熱気)・キャンペーン”を展開していました。ちなみにこのビデオクリップは偶然にもイマドラの「Radioactive」を手掛けたのと同じチーム「シンドローム」が監督しています。

 なおここに挙げた曲に関しては、原子力を「強力なもの」のメタファーとして使用しているだけで特に反原発的なものではない様子です。特に「Radio」+「Active」という言葉の響きは、ラジオ局でのオンエアとのダブルミーニングにも使えて歌詞的に便利という説もあります。どの曲もネットで試聴できると思うので気構えずにどうぞ。   (Bingo)



◎「原産協会メールマガジン」2013年8月号(2013.8.27発行)
発行:一般社団法人 日本原子力産業協会 政策・コミュニケーション部(担当:木下、八十島)
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