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原産協会メールマガジン12月号 2013年12月25日発行 |
Index
□理事長メッセージ『「Atoms for Peace」演説から60年を迎えて』 を発表
□英国大使館およびINSジャパンによるプレスブリーフィングを開催
□「量子放射線利用普及連絡協議会」第18回会合を開催
□ 「スカーフクラブあおもりサロン」勉強会開催を支援
本文
□理事長メッセージ『「Atoms for Peace」演説から60年を迎えて』 を発表
当協会は12月5日、理事長メッセージ『「Atoms for Peace」演説から60年を迎えて』 を発表しました。
http://www.jaif.or.jp/ja/news/2013/president_column23_131205.pdf
□英国大使館およびINSジャパンによるプレスブリーフィングを開催
当協会では、11月26日に英国大使館とインターナショナル・ニュークリア・サービス・ジャパン(INSジャパン)の協力により、メディア関係者を対象としたブリーフィングを開催し、メディアからは、13社14名が参加しました。
最初に、英国大使館環境・エネルギー部のオッペンハイム部長より、英国の原子力政策について、1990年代からの歴史的背景と共に、紹介されました。「様々な立場の人を集めて積極的に意見交換する場があり、サイト毎にステークホルダーグループが存在している。それが英国で原子力が支持されている理由の一つではないか」などの説明がありました。
続いて、INSジャパンのクラウザー社長より、同社を所有する英国原子力廃止措置機関(NDA)の活動について紹介されました。「廃炉事業は技術的に正しいことだけでなく、社会的に正しいことが求められる」などの英国での教訓について説明がありました。
オッペンハイム部長(写真右)とクラウザー社長(写真左) |
□「量子放射線利用普及連絡協議会」第18回会合を開催
当協会は12月5日、都内で「量子放射線利用普及連絡協議会」第18回会合を開催し(=写真)、岩崎電気(株)研究開発部 の木下忍部長から、「最近の低エネルギー電子線加速器の産業利用」について講演いただいたほか、当協会政策・コミュニケーション部の小林 雅治リーダーから、「最近の世界の原子力発電動向」について説明を行いました。
木下部長からは、低エネルギー電子線加速器の変遷から始まり、現在利用されている技術の紹介として、主に①印刷、②グラフト重合(消臭、抗菌)③殺菌・滅菌等について具体的に説明いただきました。主な内容は以下の通り。
・1970年代に300kV以下の「低エネルギー電子線加速器」が登場した当時は、「限界は150kV!」とされていたが、今は、超低エネルギー電子線加速器として「50kV~110kV」加速電圧の電子線加速器が実用化されている。超低エネルギー電子線加速器の大きなメリットは、装置がコンパクト(卓上型もある!)で、低価格、照射基材へのダメージが少ないこと。
・電子線の産業利用により、高速で高鮮明度の優れたオフセット印刷やフレキソ印刷が可能となり、消臭性能が非常に高い消臭繊維等が商品化された。近年は、ペットボトルの無菌化技術が実用化され、薬剤コストや排水処理費用の大幅な低減に繋がっている。
小林リーダーからは、1953年のアイゼンハワー米大統領の「Atoms for Peace」国連総会演説の紹介に始まり、IAEA世界の原子力発電予測(2013年版)やIEA「世界のエネルギー展望」(WEO2013)の内容にも触れて、福島事故後の世界・各国の原子力発電動向についての説明がなされました。主な内容は以下の通り。
・IAEAの最近の予測では、「今後の20年間、原子力発電の世界、特にアジアでの利用が伸び続ける」、また、IEA「世界エネルギー展望」(WEO2013)では、「原子力発電規模は2012年の3.94億kWから2035年には5.78億kWに増大し、太陽光は2011年の0.69億kWから2035年には、6.9億kWに増大するが、発電量は原子力の5分の1程度にとどまる」など。「世界の原子力開発の流れ」は、1950年代は「導入期(草創期)→1960年代は「成長期」・1970年代「成長促進期」→1979年の米TMI事故、1986年のチェルノブイリ事故後の1980年代は「減速期」・1990年代「停滞期」→2000年代は「復活期」であったが、2011年に福島第一事故が起こった。しかし、同事故後も原子力発電は世界で継続されており、多くの新規導入の計画があるため、2010年代は「新規導入国時代(安全性強化期)」になると考えられる。
□ 「スカーフクラブあおもりサロン」勉強会開催を支援
当協会JAIF地域ネットワークは、11月27日、12月17日の2回にわたり、青森市内に於いて、青森市民グループ 「スカーフクラブあおもりサロン」のメンバーを対象とした勉強会の開催支援を行いました。
今回の勉強会は、日頃メンバーが勉強している内容を自分自身の中にどのくらい蓄積出来ているか、また、間違って記憶していないかを確認し、普段の広報活動の場面に活かすことを目的として「原子力に関する問題のディベート」を2回シリーズで行いました。
参加したメンバーは全員ディベートの経験がなく、第1回目(11月27日)はディベートに慣れ親しむために、生活に身近な話題を2つ取り上げて練習を行い、第2回目(12月17日)は「原子力発電所は再稼働するべきかどうか」「原子力発電所から出た高レベル放射性廃棄物は再処理するべきかどうか」という2つの話題でディベートを行いました。
メンバーは肯定側、否定側、審判の3つのグループに分かれ、ディベートは以下の要領で行われました。(各メンバーがそれぞれの立場から発言できるように全てのグループ(肯定側、否定側、審判)を交替で務めました。)
肯定側立論 4分以内
否定側質問 4分以内
否定側立論 4分以内
肯定側質問 4分以内
否定側反論 4分以内
肯定側反論 4分以内
審判まとめ 4分以内 ※それぞれの合間に約2分の作戦会議
進行や全体の監修は、北海道教育大学 鵜飼光子教授に務めていただき、効果的な発言や質問の仕方などをアドバイスいただきました。
参加したメンバーからは、「肯定側、否定側の両方の立場に立ってディベートを行ったことがよかった」「とてもいい勉強になるので他のグループでもやってみてはどうか」等のご意見をいただき、大変好評でした。
勉強会の様子 |
当協会は、11月12、13日の2日間、東京にて「第20回日仏原子力専門家会合(N-20)」を開催しました。
N-20会合は、日仏両国の原子力関係者が、原子力開発計画、その背景となる基本方針、また当面する諸問題について意見や情報を交換することにより、双方の相互理解と協力を促進し、ひいては世界の原子力平和利用開発の円滑な推進に寄与することを目的として、1991年以来、ほぼ年1回のペースで、日本とフランスで交互に開催しているものです。
第20回となる今回の会合では、フランスからは原子力・代替エネルギー庁(CEA)エルヴェ・ベルナール副長官、クリストフ・ベアール原子力開発局長、日本からは服部拓也原産協会理事長をはじめとする約25名が参加し、今後の両国のエネルギー・原子力政策や原子力発電所の安全性向上に反映すべく、率直な議論を行いました。
詳細はこちらをごらんください。
http://www.jaif.or.jp/ja/kokusai/20th-n20_jpfr-meeting.html
□第13回原産会員フォーラムを開催 -原子力の国際協力についてなどで講演
当協会は11月25日、「第13回原産会員フォーラム」を東京・東海大学校友会館で開催し、経済産業省 資源エネルギー庁、(株)東芝、三菱重工業(株)、(株)日立製作所(発表順)からそれぞれの取り組み状況、課題等について講演を頂きました。
経済産業省 資源エネルギー庁 原子力政策課の岩崎純一課長補佐から「原子力の国際協力について」と題して世界の原子力発電の見通し、日本政府の原子力国際協力の取り組み等を中心にお話いただきました。
続いて、(株)東芝 電力システム社 原子力事業部の尾崎章技監から「東芝原子力のグローバル展開」と題して、自社の原子力事業体制、ABWR、AP1000の世界展開の取組み等について講演いただきました。三菱重工業(株)エネルギー・環境ドメイン
営業戦略総括部プラント営業部の神田誠原子力輸出担当部長から「原子力事業のグローバル展開」と題して、フランス・アレバ社との合弁のATMEA社、第Ⅲ世代プラス中型炉ATMEA1の概要、トルコ、ベトナム案件の取り組み状況等について講演いただきました。(株)日立製作所
電力システム社 欧州原子力プロジェクト推進本部 欧州事業戦略室の浅妻一郎副室長から「原子力事業のグローバル展開《日立としての取組みと課題》」と題して、原子力開発の課題、英国の状況および英国プロジェクトの概要等について講演いただきました。
講演会には約110名の会員が参加され、活発な質疑応答も行われました。
講演資料は当協会の会員専用ページに掲載しています。
https://www.jaif.or.jp/member/
講演風景 |
□原産協会HP(一般向け)の更新情報 ( http://www.jaif.or.jp/ )
*国内、海外ニュースは毎週および随時更新しております。
・第20回日仏原子力専門家会合(N-20)の開催報告(12/16)
・理事長メッセージ『「Atoms for Peace」演説から60年を迎えて』 (12/5)
・福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等の状況 (随時)
・福島地域・支援情報ページ (随時)
地元自治体の動きやニュース、地元物産・製品等の情報を掲載中
・「日本の原子力発電所(福島事故前後の運転状況)」を掲載 (随時)
□JaifTv動画配信
・第52回「汚染水の解決を探る」(11/20公開)
http://www.jaif.or.jp/ja/jaiftv/archive54.html
□会員向けHPの更新情報( https://www.jaif.or.jp/member/ )
・【日本の原子力発電所の運転実績】11月分データ (12/9)
□英文HPの更新情報( http://www.jaif.or.jp/english/ )
・Atoms in Japan:英文原子力ニュース(AIJ) (随時)
・Fukushima & Nuclear News (随時)
・Status of the efforts towards the Decommissioning of Fukushima Daiichi
Unit 1-4 (随時)
[Information]
* The 20th N-20 Joint Statement”(12/16)
* JAIF President's Comment on Sixty Years since "Atoms for Peace”(12/5)
* Stress Test and Restart Status (随時)
* Current Status before and after the earthquake (随時)
* Operating Records of Nuclear Power Plants (随時)
* Developments in Energy and Nuclear Policies after Fukushima Accident
in Japan (随時)
* Trend of Public Opinions on Nuclear Energy after Fukushima Accident
in Japan (随時)
[福島事故情報専用ページ] 「Information on Fukushima NuclearAccident」 (随時)
[服部理事長]
12/4~12/8 英国出張
NIA主催Energy Choices出席(ロンドン)、ホライズン施設視察(Wylfa)
12/10 原子力の自主的安全性向上に関するワーキンググループ(於:経済産業省)
12/13 JAEA主催原子力国際人材コースでの講演に伴う福島出張
12/18 プレスブリーフィング(於:原産協会 会議室)
12/22 原産セミナー2015 大阪会場(於:新梅田研修センター)
[佐藤常務理事]
12/18 プレスブリーフィング(於:原産協会 会議室)
12/22 原産セミナー2015 大阪会場(於:新梅田研修センター)
「来年はスポーツ三昧??」
◎「原産協会メールマガジン」2013年12月号(2013.12.25発行) 発行:一般社団法人 日本原子力産業協会 政策・コミュニケーション部(担当:木下、八十島) 〒105-8605 東京都港区虎ノ門 1-2-8 虎ノ門琴平タワー9階 TEL: 03-6812-7103 FAX: 03-6812-7110 e-mail:information@jaif.or.jp |
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