英国との廃炉および新規建設における協力促進に向けて~日英原子力産業フォーラムを開催して~
一般社団法人 日本原子力産業協会
理事長 高橋 明男
1月17日、18日の2日間、駐日英国大使館および英国原子力産業協会(NIA)と共催で「日英原子力産業フォーラム」を開催した。日英の原子力産業界の関係者が参加し、原子力発電所の廃炉および新規建設について情報交換するとともに参加者間の交流が活発に行われた。参加者は総勢180名を超え、主会場には入りきらないほどの盛況ぶりを見せた。英国からは70名を超える原子力関係者が来日し、日本との協力に対する関心の高さが伺われた。
英国原子力産業の歴史は古く、1956年に初の商用原子力発電所が運転を開始し、現在マグノックス型ガス炉26基、改良型ガス炉1基、重水減速軽水冷却炉1基、高速増殖炉2基および再処理施設が廃止措置中である(表1)。日本でこれから増えていく廃炉を安全かつ着実に進めるため、廃炉の分野で豊富な経験と知見を有する英国の経験に学ぶ意義は大きい。また、昨今では英国内6サイトでの原子力発電所新設プロジェクトも進行している(表2)。新規建設を進める英国原子力産業界にとってサプライチェーンの構築は急務であり、日本企業の投資や参入を望む声が強く、両国の産業界が協力する余地は大きいと考えられる。
本フォーラムでは、日英双方が両国の原子力産業について知り、日英原子力産業界の協力や交流の深化のために何をなすべきなのか、具体的にどの部分での協力が可能なのかを学び、日英のパートナーシップの重要性を確認することができた。
今後も当協会との協力覚書を有するNIAと緊密に連携して、わが国の廃炉および英国の新規建設における双方の原子力産業の進展と両国の繁栄に資する協力促進を図って参りたい。
以 上
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