[原子力産業新聞] 1999年11月11日 第2012号 <1面>

原子力安全委設置
「健康管理」で検討会

原子力安全委員会は8日、東海村臨界事故による地域住民等の健康管理の在り方について検討するために設置した「健康管理検討委員会」(主査・長瀧重信 放射線影響研究所理事長)の初回会合を開き、今後の行以機関の取リ組みに向けた指針・基準を示していくことを決めた。

同委は、1.線量評価を踏まえた健康管理の必要性の検討、2.その結果を踏まえた具体的な健康管理の方法の検討、について審議し、行政庁に対しその方針の提言を行う。放射線医学の専門家ら10名から構成。

事故に係わる健康管理・調査については、線量評価に基づいた住民説明会等の開催の他、放射線被曝の長期的影響の検討など、科学技術庁や放射線医学総合研究所が自治体と協力のもと対応を進めていく。測定結果等により被曝が確認された人から健康管理が必要な人を特定するため、1.事故時の行動調査の対象者の選定と調査の内容の基本方針、2.線量評価値の総合的検討、について考え方を示す。

また、長期的な健康管理にも資するため、その内容・実施体制、対象集団選定の基本的方針等についても、行政庁の対応が円滑に進むよう指針を出していくことにしている。


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