[原子力産業新聞] 1999年11月11日 第2012号 <2面> |
中曽根長官に安全強化要望 東北原懇東北原子力懇談会の勝又義信会長は10月28日、JCO施設臨界事故を受け、地域に稼働中の原発や核燃料サイクル施設をはじめ、建設・計画地点も有する立場から、安全対策強化を訴える要望書を中曽根弘文科学技術庁長官宛に提出した。 それによるとまず、多数の住民が避難する事態となった今回の事故により、地域住民は不安・不信感を覚え、原子力に対する国民の信頼・安心感も覆されたと深刻さを訴えている。一方で、日本の資源事情や環境問題を考えると、原子力発電、核燃料サイクル推進の必要性は変わらないとの姿勢から、信頼回復を急務とし、1.徹底的な事故原因の究明と再発防止、2.運転中の原発の再点検と原子力事業全般にわたった徹底した安全対策の指導、3.原子力損害賠償法の適正な運用等よる被災者の確実な救済、4.危機管理体制の整備と防災対策の早急な強化、5.バックエンド対策、特に使用済み燃料の中間貯蔵や高レベル廃棄物の最終処分等についての取り組み強化、6.政策の推進に当たっての透明性向上と迅速・正確な情報公開、等に官民挙げて努めることを訴えている。
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