[原子力産業新聞] 1999年12月2日 第2015号 <2面>

[JCO臨界事故] 被害額は約153億円

茨城県、県議会委に報告

茨城県は11月24日、JC0臨界事故に係わる県内の産業における被害額が10月末で総額約153億円にのぼったことを県議会の委員会に報告した。

被害額は県の各部局庁での調査額を積み上げたもので、1.商工業=約96億円。食品等の加工・販売業等の休業被害、売上減収、返品等、2.農畜水産業=約25億円。農作物、水産加工物、畜産物の価格低下、出荷停止等、休漁被害等、3.観光関連=約15億円。宿泊料、施設入場等の消費減少等、4.交通機関等=約2億円。鉄道・バス運休による被害、高速道路料金減収等、5.その他=約7億5,000万円。競輪・各種イベント等中止、ゴルフ場減収、公共施設使用料減等、6.県税減収見込み=約8億円、としている。

県では、これらの被害の把握は7割程度だとしており、全体の被害はさらに多額に及ぶものと見ている。

また今回の事故による応急対策など災害対策に要した経費は10月末時点で約7億円と概算した。


Copyright (C) 1999 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM,INC. All rights Reserved.