[原子力産業新聞] 1999年12月2日 第2015号 <2面>

[科技庁] HTTR停止原因究明等は「妥当」

原研調査に科技庁

科学技術庁は11月29日、さる9月28日から出力上昇試験を開始した原研の高温工学試験研究炉(HTTR)が10月1日に自動停止したことについて、原研がその原因と再発防止策を提出していた件について、「妥当だ」とする見解を示した。

自動停止は原子炉を熱出力30キロワットで運転中、電源周波数確認のため周波数計測器(ユニバーサルカウンタ)を操作していたところ、同カウンタ内部で異音が発信し停止に至ったというもの。原研によれば、同カウンタは不調が発見された1次へリウム循環機Aの電源周波数測定器の指示値が不安定だったため同装置を電源ラインから切り離し、仮設していた。原因は同カウンタ内の抵抗が焼損したことによって短絡を引き起こし、過電流が流れてヒューズが溶断したものとしている。

このため、原研では仮設機器を本設の機器に接続する場合には隔離・保護装置を介すること、仮設計器を接続した場合は、原則として原子炉起動前に調整等を行うとしている。


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