[原子力産業新聞] 1999年12月9日 第2016号 <2面>

電事審合同部会、電気事業制度改革の議論終了

電力自由化にルール
通産省に答申、来年3月実施へ

電気事業審議会の基本政策部会および料金制度部会は2日、合同部会を開き、来年3月21日の電事法改正にともない開始される、電力小売り部分自由化に関連する詳細制度についての報告書を了承し、制度答申として深谷隆司通産相に報告した。

2001年までに国際的に遜色のない電気料金を目指すためには、今後の電気事業はいかにあるべきかとの佐藤信二通産相(97年当時)の諮問を受けて始まった電力改革の議論は、電事審・部会などにおいて特高需要家を対象とした小売りの部分自由化を今年1月に決定するなど、電気事業制度改革についての検討を行っていた。今回了承された報告書は、自由化によって効率化された成果を、規制の範囲内にある需要家にも還元する目的で行われた料金制度改革をはじめ、託送料金設定ルールの考え方、最終保証約款および需要場所等の考え方、適正な電力取引のあり方といった詳細制度について、電事審基本政策・料金制度両部会の合同小委員会が更なる検討を加えるなどして取りまとめたもの。

今回の会合で報告書案が了承され、深谷通産相に答申が行われたことにより、制度改革の議論はひとまず終了。今後は来年1月に託送約款・最終保証約款の届け出を経て、3月に新制度が施行される運びとなっている。


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