[原子力産業新聞] 1999年12月16日 第2017号 <1面> |
JCO事故、線量評価下方修正科技庁、80メートル地点で7分の1科学技術庁のJCO事故調査対策本部は11日の原子力安全委員会の事故調査委貿会で、11月4日に同委に報告していたJC0東海事業所周辺環境の線量評価(基礎資料)を見直した線量評価(=下表)を報告した。見直し結果では事故から約25分後の午前11時に発生場所から80メートル離れた所の線量は当初の75ミリシーベルトから11ミリシーベルトと約7分の1となった。 今回の見直しは原研・那珂研の中性子モニタの計測結果が事業所敷地内外のモニタリング結果と傾向が一致し、中性子モニタは臨界初期のピークも計測していることから、この実測値から「初期の反応の変化が大きい部分」(バースト部)と「比較的なだらかに長時間臨界状態が続いた部分」(プラトー部)の線量の比(11.4対88.6)を直接求め、それによりバースト部の線量を求めることにより精度を向上させることができたとしている。因みに最初の評価は計算によって得られた二つの部の核分裂数の比「48対52」を用いて間接的に評価。このためバースト部の線量が安全側に相当多く余裕を取った評価となっていた。見直しではバースト部は従前より約86%減となった。 なお線量評価は、仮にある人が下表に示された距離に事故発生時から示された時刻まで屋外に滞在した場合の積算の線量である。
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