[原子力産業新聞] 1999年12月23日 第2018号 <6面> |
[原産] 日台セミナーを開催安全管理など討議、原産、中華核能学会ら共催日本原子力産業会議は6日、7日の2日間、台湾の中華核能学会、亜太科学技術協会と共催で、第14回日台原子力安全セミナーを東京都内で開催した。 台湾からは、原子能委員会の胡錦標委員長を団長に16名が来日し、日本側は東京電力フェローの友野勝也準備委員長が団長を努め、発表者、セッション議長、一般参加者など約70名が参加した。 セミナーでは、原産会議顧問で日本原子力文化振興財団の大山彰理事長が開会セッションの議長として、今年、双方で発生した不幸な出来事に言及し、台湾中部大地震についてはその一刻も早い復興への希望が表明され、JC0の臨界事故については、原子力のより一層の安全性の追求と安全管理の徹底、信頼回復の努力の必要性を強調した。 開会挨拶で日台双方の団長からは、本セミナーが多岐にわたる重要かつ関心の高いテーマを取り上げており、2日間の討議が原子力の安全確保と日台双方の友好関係促進におおいに貢献することなどへの期待が表明された。 特別講演では、台湾核能研究所の夏徳ト所長より、台湾中部大地震の被害状況とその後の復旧対策について、原研東海研究所の竹下功安全性試験研究センター長より臨界事故の概要およびその後の対策等について報告が行われた。 技術セッションでは、原子力発電所の建設と安全管理、放射性廃棄物管理、放射線安全とパブリック・アクセプタンスに関する論文が合計26編発表され、中でも台湾で建設中の龍門原発の建設状況および放射性廃棄物管理に関し質疑が集中するなど、活発な意見交換が行われた。 台湾一行はセミナー終了後、中部電力浜岡原発、原子力発電技術機構多度津工学試験所、東芝磯子エンジニアリング・センター、石川島播磨重工業横浜工場、日本原燃六ヶ所サイトを訪問した。 このセミナーは、日本と台湾との間で原子力安全に関する情報や意見交換、双方の原子力関係者の交流を図るため、1986年から双方の関心あるテーマについて論文発表と討論による形式で、毎年、東京、台北で交互に開催しているものである。
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