[原子力産業新聞] 2000年2月10日 第2024号 <6面>

[CRC総合研究所] インターネット緊急連絡システムを開発

 CRC総合研究所はこのほど、危機管理対策用インターネット緊急連絡システムを開発した。阪神・淡路大震災や東海村臨界事故などを機に、迅速な初動体制確立の重要性が改めて認識され、その対策には緊急連絡システムの設置が不可欠とされている。

 同システムは、電話回線(音声)やファックスに加えてインターネットを併用することにより、被災時に電話回線が集中した時でも、パソコン端末や携帯電話に緊急連絡や災害状況などを一斉通報することができる。また、GIS(地理情報システム)を用いた地図情報で現場の施設や周辺状況を視覚的に確認、現場のデジカメ写真で取り込み、これら画像データをパソコン端末やーモード携帯電話に転送することも可能。

 一方、災害対策用サーバを同社の横浜と神戸にあるセンター(通産省安全対策基準A基準認定)に設置することで、災害対策本部が被災した場合でも、より高い安全性を確保し、システムをダウンさせずに利用することができる。また、対策要員の現在地を把握して適切な指示を出したり、事前に避難誘導のパターンを解析することができるGPS(全地球測位システム)と避難誘導シミュレータのオプションも設けられている。

 自治体や原子力施設、石油化学プラントのほか一般企業の防災対策用向けに、初年度10億円の売り上を見込んでいる。価格は300万円から。


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