[原子力産業新聞] 2000年3月2日 第2027号 <4面>

[21世紀科学技術懇] 「科技は最重要課題」

 わが国の科学技術について幅広く検討するために設置された「21世紀の科学技術に関する懇談会」(座長・大橋秀雄工学院大学長)は1月31日、中曽根弘文科学技術庁長官出席のもと初会合を開き、技術革新、産業構造、科学教育のあり方など多角的に意見交換を行った。 

この懇談会は、臨界事故、「H−II」ロケット打ち上げ失敗、新幹線トンネル内コンクリート崩落等、日本の技術力の信頼感低下や近年の産業空洞化、若者の科学離れが指摘されている情勢を鑑みて設置。座長以下、11名の有識者から構成される。

 冒頭、中曽根長官は「科学技術は国政の最重要課題」との認識を示し、懇談会の成果を次期科技基本計画と再来年度予算に反映させたいとした。また日本社会のプロ意識欠如、現場のモラル低下や「3K」職場の敬遠の問題を訴えるものもあり、今後これらの意見をもとにテーマを決めて議論を進めていく。


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