[原子力産業新聞] 2000年3月9日 第2028号 <1面>

[通産・科技庁・原子力安全委] 23日、福井で防災訓練

 通産省・科学技術庁・原子力安全委員会などは23日に、福井県・敦賀市・美浜町・河野村とともに、原子力防災訓練を実施する。

 これは原子力災害対策特別措置法の枠組みに従って行われる初めての訓練で、その成果を今後の国および自治体が作成する原子力災害にに関するマニュアル作りに活かすことも視野に入れて行われる。

 訓練はイメージとして、敦賀2号機でTMI相当の事故が発生したことを想定して実施される予定で、仮想事故にともない現地には対策本部が、通産省には事故対策本部がそれぞれ設置され、官邸には原子力災害対策本部が開催(仮想)される。また現地対策本部長、職員、専門家の現地派遣(当日派遣は想定、前日現地入り)が行われ、オフサイトセンターが設置される。また住民の退避、避難訓練や緊急時医療措置訓練も合わせて実施される予定となっている。

 なお、現在のところ考えられている事故進行のイメージは次の通り。

 ▽敦賀2号機において、午前5時30分に主給水機能が喪失するとともに、原子炉が自動停止▽6時15分に補助給水が喪失▽7時にはECCSに不作動か発生▽9時50分に炉心損傷が発生▽11時50分に放射性物質の放出が始まる▽13時50分に放射性物質の放出が停止する。


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