[原子力産業新聞] 2000年3月16日 第2029号 <1面> |
[原子力委] ウラン廃棄物の処分方針策定に向け検討開始原子力委員会の原子カバックエンド対策専門部会(部会長・熊谷信昭阪大名誉教授)は8日の会合で、「ウラン廃棄物」の具体的な処理処分方策について審議することとし、同部会の下に「ウラン廃棄物分科会」(主査・石榑顕吉東大教授)を設置して検討していくことを決めた。 ウラン廃棄物は、ウランの濃縮や燃料加工などに伴って発生する。主な廃棄物は排気フィルタ、廃液処理スラッジ、焼却灰、可燃性・難燃性・不燃性雑固体廃棄物等で、これらは@半減期が極めて長いウランと娘核種を含むA放射能レベルが比較的低い廃棄物が大部分を占める−などの特徴がある。主な発生機関は民間のウラン燃料加工施設やサイクル機構、原研など。現在廃棄物は各施設で保管され、昨年3月末までに200リットルドラム缶換算で累積約10万本となっており、将来は原燃のウラン濃縮施設から廃遠心分離機などのものも発生する。 ウラン廃棄物分科会では、@ウラン廃棄物の発生の現状と見通しAウラン濃度や物理・化学的性状等の諸特性を踏まえた処分方法B処理処分技術の高度化等のための研究開発課題C諸制度の整備や実施体制−などについて検討していく。
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