[原子力産業新聞] 2000年3月16日 第2029号 <3面>

[スイス] BNFL製MOX燃料、スイスでは使用継続

安全性は確認済み

スイス連邦原子力安全検査局 (HSK) は2日、ベツナウ原子力発電所 (30万kW級 PWR2基) に装荷されていた英原子燃料会社 (BNFL) 製 MOX 燃料の安全性は確認できたと発表した。

HSK の声明は、2月の末に英国を訪れたスイスの原子力安全専門家達が英国の BNFL および英国原子力施設検査局 (NII) と議論した末に出されたもの。それによると、ベツナウ発電所にはスイスで唯一、BNFL 製の MOX 燃料が使われているが、燃料棒およびペレットともに通常の自動品質検査をパスしており、調査結果ではこれらがスイスのすべての運転・安全規制要求項目を満たしているとの結論に達したとしている。

HSK はまた、約5%のプルトニウムが含まれている MOX 燃料棒は外見も挙動も標準的な酸化ウランの燃料集合体とほぼ同じだと強調。原子力発電所は燃料棒がある程度損傷しても運転を続けられるよう設計されており、ベツナウ発電所で過去に発見された MOX 燃料およびウラン燃料の軽微な損傷は、きちんと報告を受けていると断言した。


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