[原子力産業新聞] 2000年3月23日 第2030号 <1面>

[電気事業法] 部分自由化スタート

 経済構造改革の一環として2001年までに国際的に遜色のないコスト水準を目指すことを目的にした電気事業法およびガス事業法の一部改正法が21日、施行され、電力の部分自由化がスタートした。電気事業についてみると大口の需要家(原則使用規模2000キロワット以上で2万ボルト特別高圧送電線から受電)に対して、電力会社以外の供給者による電気の小売りを認めるというもの。今回の制度改正では電力需要の約3割に相当する市場が自由化される。この制度は施行後、概ね3年後を目途に、自由化の範囲や関連する制度内容などについて検証した上で、自由化の範囲やプール市場の創設などの是非について検証することになっている。

 1951年5月の9電力体制発足以来の大きな変革となる今回の部分自由化では、電力料金にどう影響がでてくるかという点に加え、新たな電力供給者によってどれだけ化石燃料の消費が増えるのか、原子力発電にどう影響してくるのかなど、COP3の公約と絡んで今後の成り行きが注目される。


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