[原子力産業新聞] 2000年3月30日 第2031号 <2面>

[総合エネ調査会・原子力部会] 関係部会との連携強化

 総合エネルギー調査会の原子力部会(部会長・近藤駿介東大教授)は22日、第72回会合を開き、現在までの議論の中間整理および、今後の議論の進め方について意見を交換した。

 原子力部会では昨年7月から、エネルギー政策における原子力の位置づけ、原子力と新エネルギーとの比較、原子力の経済性、国民・社会の理解促進、核燃料サイクル政策など合計8つのテーマについて、議論を重ねてきた。しかし、その間@東海村ウラン加工施設臨界事故が発生し、その教訓を踏まえて昨年12月に「原子力災害対策特別措置法」の制定および、原子炉等規制法の一部改正が実施された。また民間でも、ニュークリアセイフティネットワーク(NSネット)が設立されたA通産省は10日に、エネルギー需要面での変化やへ原子力発電所の立地の長期化の懸念など、供給面における各エネルギー源に関わる情勢変化などを受け、エネルギー政策の幅広い検討を発表した――などといった情勢面の変化が起こった。

 原子力部会ではこれら変化を踏まえて、今後の議論の進め方の検討を実施。今後の原子力政策のあり方については、「部会内のみに限った議論ではなく、より大きな枠組みの議論の場あるいは、関連する他部会などにおいて議論されるべき」との意見が委員から多く出されたことから、今後の原子力部会の進め方としては、総合エネルギー調査会および関係各部会とも有機的な連携をとりつつ、エネルギー政策全体の議論の進捗状況に応じて議論を進めることとした。


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