[原子力産業新聞] 2000年3月30日 第2031号 <3面>

[IAEA] 世界の原発436基に

 国際原子力機関(IAEA)は6日、1999年末現在の世界の原子力発電開発動向についてまとめたところ、運転中の原子炉は98年末より2基増えて436基になったと発表した。

 IAEAのデータは発電炉情報システム(PRIS)に基づくもので、送電を開始した原子炉から順次、ネット出力で集計に加えている。それによると、昨年中にフランス、インド、韓国、スロバキアで新たな原子炉4基、270万キロワット分が送電を開始したことから、稼働中の原子炉数は台湾の6基も含めて合計で436基、3億5171万8000キロワットに達した。また、中国で1基、日本と韓国と台湾でそれぞれ2基づつ新たに建設工事が開始されたことから、建設中の原子炉数も前年実績より2基増加し、38基、3171万8000キロワットになったとしている。

 IAEAはまた、稼働中の原子炉を持つ31か国・地域のうち17か国では少なくとも総発電電力量の4分の1が原子力によるものだったと指摘。シェアの多い国としてはフランスの75%を筆頭に、リトアニアが73.1%、ベルギーが57.7%、ブルガリアが47.1%、スロバキアが47%、スウェーデンが46.8%、ウクライナが43.8%、韓国が42.8%、ハンガリーが38.3%、アルメニアが36.4%の順になっている。

 世界総計の原子力発電量は2兆3946億3000万キロワット時で、98年実績より1032億キロワット時増加。累計の運転経験も9414原子炉・年に到達した。


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