[原子力産業新聞] 2000年4月13日 第2033号 <1面> |
[電力各社] 2000年度の供給計画今後10年で10基開運2000年度電力各社の供給計画が3月31日までに出そろい、電力9社に日本原子力発電、電源開発を加えた11社の原子力開発計画は@今年度中に8基・1,087万kWが電源開発調整審議会に上程するA今後10年間(〜2009年)までで10基・1,262.9万kWを運開する−ことが明らかになった。また99年度の発電電力量に占める原子力発電の割合(シェア)は、推定実績で34.2%と引き続き高い値を示している。 供給計画では計画のベースとなる需要の予想について、2000年度も景気の回復は継続するものの、その動きは引き続き緩やかに推移すると予測。需要電力量もこれを受け、対前年度増加率0.3%(気温閏補正後1.7%)の8,181億kW/hと、前年度水準は若干上国る程度にとどまるものと見込んでいる。また最大需要電力は、景気の緩やかな回復による電灯、業務用電力を中心とした民生需要の堅調な伸び率などから、1億7,182万kWと、99年度実績が対前年度比マイナスを記録したことも手伝って、3.7%の高い伸び率を予想している。 また需要面での長期的な見通しでは、急激な景気回復が見込めない状況およびCOP3対策に伴う省エネ効果から、98年〜2009年度までの年平均需要伸び率は1.8%、最大需要電力の年平均伸び率を1.9%と、いずれも昨年度供給計画の予測を若干下万修正している。 一方、供給計画も需要予想の伸びの鈍化を反映したものとなった。2000年度および長期(〜2009年度)ともに、運開時期の先送りおよび効率の悪い火力発電所の休・停止などが計画に盛り込まれ、2000年度は10社(9電力と沖縄)計で対前年度実績13万kW減の1億9,305万kW(供給予備率12.4%)を確保する計画が示されている。 原子力発電については、99年度(推定実績)は発電電力量9,196億kW/hのうち、34.2%にあたる3,145億kW/hを発電し、やや低めの設備利用率の影響から98年度実績(36.8%%)には及ばなかったものの、引き続きベース電源として重要な役割を果たしたことが明らかになった。 また計画に示された原子力発電開発計画によると、表の通り今年度中に電調審上程を予定しているユニットは、合計8基・1,087万kWと多数におよぷものの、今後10年間(〜2009年)では10基・1,262.9万kWの運転が予定されるにとどまっておリ、前述の景気低迷などによる運開予定の先送りが原子力発電所建設にも影響を及ぼした結果、98年策定の現行長期エネルギー需給見通しの原子力発電開発計画(2010年までに16〜20基増設)の達成は、数年程度先送りされる見通しとなった。 なお、計画では2014年度までには20基・2,541万kWが運開する見通しとなっている。 原子力発電計画
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