[原子力産業新聞] 2000年4月13日 第2033号 <3面>

[中国] 国産統一型炉開発へ

次期計画で100万kW級PWR

3月20日に北京で開催された第6回中国国際原子力産業展覧会において、中国は今後、炉型の統一と技術の国産化を目標に原子力開発を進めていくことが明らかになった。

これは中国における原子力発電所の事業主体であるとともに、原子力研究と設計請負業者および核燃料の供給業者の役割も兼ねている中国核工業集団公司が、研究・設計院(所)での長年にわたる研究開発を基に決定したことで、統一ユニットとして国産・100万kW級PWRの設計を選択することになったもの。同公司が第10次5か年計画(2001年から05年)原発開発事業構想として示した「炉型の統一、国産化の推進、協力の強化、窓口の一本化」という目標は、関係省庁と国内関連業界から全面的な支持を得たとしている。

同公司の李定凡社長は原発技術の開発において独自の知的所有権を所持・発展させることの重要性を強調するとともに、国産化した100万kW級PWR開発実現のための第一歩として次のような方策を打ち出した。@各設計所の力を効果的に組織し、それぞれの特徴と核工業の全体的な優位性を発揮させ、強力な原発設計陣を作り上げるA概念設計の最適化と技術設計、基本設計などに取り組むB研究を先行させ、重点工事設計の検証を早急に行うとともに、関係部門と共同で設備製造の技術研究を繰り広げる−など。

中国の原子力産業は二つの原子力発電所がすでに商業運転を始めるなど、近年、大きな発展をとげているが、建設中の重水減速炉も含めると炉型が複数になっており、その統一が関係者の課題となっていた。
(中国通信)


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