[原子力産業新聞] 2000年4月13日 第2033号 <3面>

[カナダ] 医療用RI製造炉が起動

カナダ原子力公社(AECL)が先月に伝えたところによると、同公社のチョーク・リバー研究所内に建設されていた医療用放射性同位元素(アイソトープ)の製造を目的とする2基の研究炉のうち一つ(メイプル1)がこのほど起動した。

これらの炉は出力10MWのメイプル型炉で、世界でも最大手の医療用アイソトープ製造販売会社であるMDSノーディオン社の所有となる。同社は新しいメイプル炉を使って、放射性崩壊でテクネチウム99に変化するモリブデン99を製造する予定だ。

メイプル1では昨年のうちにカナダ原子力管理審議会(AECB)から運転認可が発給されたのに続き、炉心への中性子源設置と燃料の装荷が行われた。2月19日に核反応の持続が確認されており数か月以内にフル出力に達する予定。なお、もう一つの原子炉であるメイプル2は今年遅くに運転を開始する見込みだ。


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