[原子力産業新聞] 2000年4月20日 第2034号 <5面>

[原子力委員会] 「内容は妥当」

原子力委員会の原子力バックエンド対策専門部会は3月23日、核燃料サイクル開発機構が昨年11月にまとめた「地層処分研究開発第2次取りまとめ」に対する評価について、同部会に設置された評価分科会から中間整理として報告を受けた。

中間整理では、「第2次取りまとめ」はわが国に存在しうる範囲の地質環境、現状技術とその改良を前提に、地層処分の技術的信頼性を示しているほか、「処分予定地の選定と資金基準策定の技術的拠リ所にも資する」と評価しており、これにより「処分事業化の見通しが得られた」との考えを示す一方で、今後の研究開発課題にも言及し一層信頼性を高めることなどを求めている。

個々の分野ごとに見ると、地層処分の技術的信頼性については、わが国で地層処分が可能な地層が存在すること、また多重バリアシステムが機能しうる適切な地質環境が存在しうることを示しているとして、「第2次取りまとめ」の記述は妥当とする評価を与えているが、今後に向けて新しい知見を盛り込み、事例研究も進めていくことなどを指摘している。また、地層処分の工学技術、地層処分システムの安全評価についても、場所に特有な問題を抽出して詳細な検討を行うことで、現実的な工学技術で処分施設を構築でき、会席評価の結果から処分の安全性が確保できる見通しが得られたなどと、妥当としているが、今後は各種データの信頼性向上を図ることなども求めている。


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