[原子力産業新聞] 2000年4月27日 第2035号 <3面> |
[ロシア] 連邦評議会下院、CTBTを批准NPT再検討会議でアピールロシア連邦評議会下院は21日、包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准を承認した。 これは同評議会上院が19日に米口の第2次戦略兵器削減条約(STARTU)を承認したのに続くもので、24日からニューヨークで始まった核不拡散条約(NPT)再検討会議を前に、ロシアの核軍縮に対する積極姿勢を世界にアピールするねらいがあると見られている。 CTBTはあらゆる核実験・核爆発の禁止を目的に96年9月に国連特別総会で採択された。先月末までに五つの核兵器保有国を含めた155か国が署名を済ませていたが、批准については55か国に留まり、そのうち核兵器国は英仏だけとなっていた。同条約の発効には核保有国および保有の可能性がある特定の44か国の批椎が必要だが、米国では昨年10月に上院で批准が否決されたままになっている。ロシアのCTBT批准を受けて、日本の河野洋平外務大臣は同日、「CTBT発効要件国であるロシアの批准は大きな前進であり、高く評価する。日本としては引き続きCTBTの早期発効に向けて国際社会に働きかけていきたい」とコメントした。
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