[原子力産業新聞] 2000年5月11日 第2037号 <2面>

[会見] 露原子力相会見、国内の2再処理施設拡張を計画

第33回原産年次大会出席のため来日したロシアのアダモフ原子力相は4月26日の記者会見で、再処理路線に変更はないとの考えを改めて強調するとともに、VVER型炉を使用しているフィンランドや東欧、旧ソ連諸国と協力して、使用済み燃料を再処理していきたいと語った。また同相は、新規再処理工場を建設の計画はないとした上で、既存のマヤク、ジェレズノゴルスクの2サイトの再処理能力拡張を予定していると述べた。

一方、「チェルノブイリ事故で処理作業に従事した作業員の3万人以上がロシア国内で死亡」と一部報道されていることについて同相は、「この事故が直接の原因となって死亡したのは29名。350人をやや上回る人が大量被曝し、14年間の統計では、2,000人をやや下回る子供に甲状腺ガンが生じた。これは国際的に承認を得た信頼できる数字である」と説明。3万人以上が放射線障害で死亡したとの報道を否定した。


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