[原子力産業新聞] 2000年5月18日 第2038号 <6面>

[NEI-insight] NRC、予算要求でユーザーフィーを減額へ

ユーザーフィー(手数料)は、NRCの予算の大半を占めている。この結果、NRCの規制を受けている原子力施設は、その活動に関係した計画および国外での活動のようにNRCの規制とは無関係な計画にも支払いを行っているが、この現状は変わりつつある。

2001年度予算の概算要求では、NRCは今後五年間でNRC予算に占めるユーザーフィーの割合を90%まで削減することを提案した。具体的には、ユーザーフィーを短年2%づつ減額し、五年間で10%減額するというもの。この提案の背景には、原子力施設とは無関係の計画に対して支払われるユーザーフィーを財源とすることを避けようとするNRCの意向がある。この10%分はユーザーフィーからではなく、米国の国家予算から支出されることになる。

NRCは、計画および活動に充てる2001年度予算として、対前年度比3.9%増の総額4億8,810万ドルを要求している。なお、このうちNRCの規制を受ける原子力施設のユーザーフィーは4億4,800万ドルを占める。

こうした動きについてNEIのラルフ・ビートル原子力担当副理事長は「公正な規制コストに向けた重要な一歩だ」と評価している。


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