[原子力産業新聞] 2000年5月25日 第2039号 <1面> |
[核不拡散] NPT会議閉幕 最終文章を採択「全面核廃絶を確約」4月24日からニューヨークで開かれていた核不拡散条約(NPT)運用検討会議は20日、核兵器国による「全面核廃絶を達成するとの明確な約束」を盛り込んだ最終文章を全会一致で採択して閉幕した。 会議で合意されたのは@CTBTの早期発効およびCTBT発効までの核実験モラトリアムA軍縮会議に対しカットオフ条約の即時交渉開始および5年以内の妥結を含む作業計画に合意することを奨励BSTARTプロセスの継続および一方的核軍縮の推進C核兵器国による自らの核兵器についての透明性の強化D核廃絶を「究極的」目標としてではなく、「明確な約束」とすることE戦術核兵器の削減−など。 また、5年後のNPT運用検討会議までの間の核軍縮・核不拡散達成のための検討プロセスの改善について合意され、NPT上の核軍縮・核不拡散義務の履行のレビューをより柔軟かつ強化された形で行えるようになった。 今回の会議について、外務省は「90年代後半に見られた一連のネガティブな動きに歯止めをかけ、今後国際社会が取り組むべき方向性を示しえた点が高く評価される」とし、豪州とともに提案した8項目提案が会議の成功に大きく貢献できたとしている。
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