[原子力産業新聞] 2000年5月25日 第2039号 <3面> |
[オランダ] 使用済み燃料、BNFLに輸送再開へ再処理工場の安全操業を確認英原子燃料会社(BNFL)の再処理工場の安全操業が確認できたとして、オランダのJ.プロンク環境相が11日の議会で同国の使用済み燃料を再処理のため英国に輸送してもよいと発言していたことが明らかになった。 BNFL製のMOX燃料で計測データが改ざんされていた事件を発端に、同相は今年2月、BNFLへの使用済み燃料輸送を禁止していた。しかし、英国のH.リッデル・エネルギー相から3日付けで同相宛に送られた書簡により、「97年に閉鎖したドーデバルド原子力発電所(5万8,000kW、BWR)の使用済み燃料はBNFLの再処理工場で十分安全に取り扱われることが確認できた」としており、今年9月にも2年間で19回計画している使用済み燃料輸送の最初の1回を実施する可能性があると明言したもの。 一方、英国貿易産業省(DTI)の報道官によると、オランダの環境相に送った書簡の中でリッデル・エネルギー相は英国保健安全管理局(HSE)がBNFLの操業状況についてまとめた三つの報告書の一つに言及しており、「セラフィールド工場が安全に操業されていること、およびHSEが要請した改善策のすべてをBNFLが実行したこと」はHSEが保証したと明言している。 なお、ドーデバルド発電所施設で直ちに廃止措置を取るか、40年後に持ち越すかについてはプロンク環境相は未だ結論に達していないと述べた。この件は今月末の閣僚会議で審議されるほか、環境影響報告の結果も検討して決定されると見られている。
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