[原子力産業新聞] 2000年6月15日 第2042号 <3面> |
[台湾] 原子力委員長、原子力施設の安全最優先を言明5月30日付けで台湾原子能(原子力)委員会が伝えたところによると、5月20日に新しい委員長に就任した夏徳ト氏は建設中の龍門原子力発電所も含め、すべての原子力施設で最高レベルの安全性を確保する考えであることを明言した。 台湾で四つ目の原子力発電所となる龍門発電所(各135万kW、ABWR2基)は昨年から正式に建設工事が始められ、現在の進捗率は30%だと伝えられている。しかし、今年3月の選挙で反原子力の立場を表明する民進党の陳水扁氏が総統に就任したことから同発電所の完成を危ぶむ声が聞かれていた。選挙後の声明では、陳総統および民進党首脳の原子力に対する論調はかなり和らいだものになっていたが、原子能委員会幹部の話では龍門発電所建設続行の是非に関する最終的な判断は今後4か月程かけて、CO2の排出抑制問題や電力不足に対処する代替エネルギー源確保の可能性について審議した後、下されると伝えられている。
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