[原子力産業新聞] 2000年7月6日 第2045号 <1面>

[ベトナム原発計画] 研修セミナーがスタート

原産会議第1陣受入れ

 日本原子力産業会議はベトナムから原子力発電計画関連の短期研修生の第一陣を受入れ、電力、メーカー、政府機関等の協力の下、3日から約1か月にわたる講義や原子力関連施設の見学など研修セミナーをスタートさせた。

 今回来日したのは団長のヴオン・フー・タン越原子力委員会副委員長はじめ、同原子力委関係機関、工業省の関係者ら11名。ベトナム側から研修実施依頼のあった@人材養成基本計画作成A政府企画官の養成−原子力発電の安全性、核燃料と放射性廃棄物管理、原子力発電プラントシステムと運転・保守B原子力 発電所の立地選定−の3分野についてそれぞれグループに分かれ研修等を実施する。見学は原子力発電所、原子力機器製造工場、原子力研究機関、運転訓練センターなどが予定されている。

 ベトナムでは、2015年頃までに原子力発電を建設するかどうか検討しており、ベトナム原子力委から原産会議に対して調査団・専門家の相互派遣や人材養成、研究開発などについて協力の要請がなされ、こうした協力を実施するため昨年12月に両者で協力覚書が交わされている。原産ではこれらの協力を実施に移すため「日越協力連絡委員会」(委員長・金井務原産副会長)を設置し、具体的な対応について検討してきた。

 原産では今後、原子力法整備、広報、規格、品質管理、プロジェクト管理などの分野の研修の受入れを今秋以降に実施する予定だ。


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