[原子力産業新聞] 2000年7月6日 第2045号 <3面>

[スペイン] アルマラス原発で運転許可を10年延長

 スペイン原子力産業会議が6月16日付けで伝えたところによると、同国の経済相はこのほどスペイン原子力安全当局(CSN)の勧告に従い、アルマラス原子力発電所(PWR2基、1号機は97万4,000kW、2号機は98万3,000kw)の運転認可を6月8日から10年間延長する政令を公布した。

 CSNが原子力発電所の運転認可延長を勧告する際、通例では2年間となっていた。同発電所では83年から84年にかけて1、2号機が相次いで営業運転を開始しているが、スペインで10年間の認可延長を許された原子力発電所としては昨年のサンタ・マリア・デ・ガローナ発電所(46万6,000kW、BWR)に次いで2例目となった。同発電所は今後、同国のほかの原子力発電所と同様、定期検査時に確率論的安全分析(PSA)を含めることが義務づけられることになる。

 なお、CNSは27日には、パンデロス原子力発電所2号機(108万1,000kW、PWR)についても10年間の運転認可延長が妥当であると認めた。認可延長の勧告にあたっては、最新の定期検査における安全審査やPSA報告書および現在進められている安全性改善プログラムの状況を詳しく分断したと説明している。正式な決定までにはアルマラス発電所の時と同じく経済省の同意が必要だ。

 これまでの運転認可延長例としては、トリリョ発電所(106万6,000kw、PWR)が5年間、ホセ・カブレラ(ゾリタ)発電所(16万kW、PWR)が3年間の延長を許されている。


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