[原子力産業新聞] 2000年7月27日 第2048号 <2面> |
[エネ調総合部会] 原子力安全・保安で部会設置技術面を中心に検討、保安院業務に反映総合エネルギー調査会の総合部会 (部会長・茅陽一東大名誉教授) は21日、第4回会合を開き、「環境保全や効率化の要請に対応しつつ、エネルギーの安定供給を達成する」という政策目標を達成するために、今後検討していくべき論点整理を行った。この中で、同部会の下に二つのワーキング・グループ (WG) を設置することおよび、総合エネルギー調査会内に、新たに「原子力安全・保安部会」を設置することが決定された。 新たに設置されることとなった「原子力安全・保安部会」は、来年1月の行政改革にともない、資源エネルギー庁内に原子力安全・保安院が設置されることを受け、同院での規制のあり方などについて、技術面を中心に専門的な立場から検討を行う場として設置することが事務局から提案されたもので、従来の原子力部会とは別の組織となる。「どのくらいまで安全確保を行えば良いかを議論する」(事務局) ことにより、審議の結果を原子力安全・保安院の業務に反映させていく計画だ。 また一方、総合部会の下には(1)効率化 (自由化) と安定供給・環境保全との同時達成および、環境保全に役立つ経済的措置など今後の目指すべきエネルギー需給の姿などについての検討を行う「エネルギー政策WG」(2)安定供給実現のために必要な政策のあり方および、石油の安定供給確保に向けた取り組みの再構築などを検討する「エネルギーセキュリティWG」が設置されることとなった。 この他既存の部会では、エネルギー需要面における課題については省エネルギー部会が担当し、また供給面における課題については天然ガスの今後の利用に関する課題は石油審議会開発部会天然ガス小委員会が、原子力の基盤の充実・強化は原子力部会が、今後の新エネルギー政策のあり方については新エネルギー部会がそれぞれ担当することとされた。 なお総合部会は、他の部会やワーキング・グルーブの議論の結果を待って、再度開催されることとなる。
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