[原子力産業新聞] 2000年7月27日 第2048号 <4面>

[島津製作所] X線透過装置を開発

生産現場で利用可能

島津製作所はこのほど、リアルタイムで画像処理や X線強度を自動調節できるインライン向け X線透過装置「マイクロフォーカス X線テレビ透視措置 SMX-F シリーズ」3機種を発売した。透視中にデジタル信号から直接、画像の拡大やコントラストの調整などが行える画像処理ソフトの開発により、デジタルデータのリアルタイム処理を実現。デジタルデータを基にサンプルに合わせて X線強度が自動調整されるため、制御作業が省力化でき操作性が向上したほか、検査作業の途中で種類の異なるサンプルの検査の必要が生じた場合にも迅速に対応できるのが特長。

X線透過装置は、非破壊検査機器の代表的な装置として現在、年間で約130億円の市場規模となっているが、電子部品や自動車など幅広い分野での利用が拡大しており、最近では生産現場において作業者自身の手で実物を効率的に検査できる装置のニーズが高まっている。同装置は制御回路の簡素化や機能の絞り込みにより価格を抑え、生産現場での利用にも対応できるようにした。価格は1,500万円から1,870万円。3機種合わせて年間100台の販売を見込んでいる。


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