[原子力産業新聞] 2000年8月31日 第2052号 <1面>

[原産] 西澤原産会長が訪中

原子能機構幹部とも会談

日中科学技術協力協定締結20周年記念フォーラムに出席のため訪中した西澤潤一原産会長は、8月23日に中国核工業集団公司、24日には国家原子能機構の幹部とそれぞれ会談した。核工業集団公司からは李定凡総経理、原子能機構からは張華祝主任他の幹部職員が出席した。

中国では、98年に原子力関連機関の機構改革が行われ、それまでの核工業総公司から政府機能が切り離されて国家原子能機構となり、現業部門は国営企業の核工業集団公司となった。

同公司との会合では、李総経理が、これまでの原産等を通じた協力に感謝を表明、今後も民間レベルでの原子力協力を緊密に行っていきたいとし、原子力発電所建設でも日本からの投資等の協力を期待していると述べた。同公司の機構改革については、もともと40万人いた人員を、現在、15万人までに削減、将来的には、原子力発電と核燃料に事業を絞り、人員も5〜6万人までに削減したいと述べた。

国家原子能機構との昼食懇談会では、西澤会長が核不拡散条約、包括的核実験禁止条約、カットオフ条約案等の国際的な軍縮枠組みに対する中国政府の姿勢について質問した。張主任は、中国がこれまでも核兵器の先制使用者とならない旨宣言する等、積極的に軍縮イニシアティブを取ってきたことを紹介。一方、核実験については、過去数年間で国際情勢に大きな変化があり、核実験実施に大きな制約がつくようになったこと、中国政府も他の国に核実験を行わないよう、また、核軍縮に参加するよう呼びかけている旨説明があった。


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