[原子力産業新聞] 2000年8月31日 第2052号 <3面>

[ロシア] ロストフ1、来月起動

新規炉の完成は7年ぶり

ロシア原子力学会および原子力公社 (Rosenergoatom) が17日に伝えたところによると、81年にウクライナとの国境に近いヴォルガトシスクで着工したロストフ原子力発電所1号機 (100万kW、VVER) がほぼ完成し、9月にも起動する予定だという。

一次系の水力学テストはすでにクリアし、主循環ポンプの起動テストも完了。運転に直接関わる機器の準備は順調に進んでおり、残りの機器の作業も来月中に終わることになっている。

ロシアで原子力発電所が運開するのは93年12月のバラコボ4号機 (100万kW、PWR) 以来のこと。同国の原子力産業関係者達はロストフ1号機の運開がロシア原子力開発の新たな起爆剤となることを期待している。同炉の建設工事は86年のチェルノブイリ事故を契機に、ホット試験を目前に控えた90年に一時中断。原子力省も97年に「予算不足のため建設中の原子炉を完成させる余裕はない」と述べていたが、今年初頭には作業の再開を承認していた。


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