[原子力産業新聞] 2000年8月31日 第2052号 <3面> |
[米国] GPU社、原発売却で発電事業から撤退米国の GPU 社は8日、アマージェン社へのオイスタークリーク原子力発電所 (65万kW、BWR) 売却手続きを加了するとともに、ファーストエナジー社に吸収されることが決定し、実質的に原子力発電事業から撤退することになったと発表した。 オイスター原発の売却は昨年9月の合意で決定していたもので、価格は1,000万ドル (約11億円)。両者の契約によると、同炉の廃止措置は新しい所有者であるアマージェン社が責任を負うが、廃炉費用の基金4億4,000万ドル (480億円) は GPU 社がアマージェン社に提供するほか、2003年3月末までは同炉からの発電電力を一定価格で購入することになっている。また、今年10月に予定されている燃料交換のための運転停止費用8,500万ドルは取り替え用燃料の代金も含めて GPU 社が負担するが、アマージェン社はこの費用を2001年8月から返済していく予定だ。 GPU 社はすでに昨年、アマージェン社に TMI 1号機 (87万2,000kW、PWR) を売却しており、オイスタークリーク発電所の売却をもって原子力発電事業からの撤退が確定。さらにこの日、現金と株式、会わせて45億ドル (約5,000億円) でファーストエナジー社に吸収合併されることが決定している。 ファーストエナジー社はオハイオ州を本拠地とする持ち株会社で、GPU 社の負債および優先株、合計74億ドル (8,066億円) も引き受ける予定。新会社の市場価値は約85億ドルと見積もられているほか、顧客数では全米第6位の規模を確保することになる。また、新会社の年間総収入は120億ドル (1兆3,000億円) にのぼり、総資産は386億ドル (約4兆2,000億円) に達すると見込まれている。両社の合併手続きは1年以内に完了する計画だ。
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