[フランス] ダンピエール原発で運転効率改善計画を提示

手順書の遵守徹底など

フランス電力公社 (EDF) は４日、ダンピエール原子力発電所 (各93万7,000kW、PWR 4基) での運転効率改善を目指した行動計画が同発電所から地元情報委員会 (CLI) に提示されたことを明らかにした。

フランスでは原子力発電所の存在が周辺環境に与える影響調査の実施や地元住民への情報伝達のため、発電所ごとに CLI が設置されている。この日、ダンピエール発電所のＧ．グレーラ所長が CLI に伝えた計画は、５月に EDF の検査官２５名が同発電所の内部安全監査を行った際の勧告項目を実地に移すことが主な目的だ。

５月の監査で同発電所は組織としての重大な欠点を指摘されており、すべての面で厳格に手順書や技術仕様書に従うよう勧告されていた。同発電所としても監査報告書が７月に公表されて以降、次のような措置を講じたとしている。すなわち、（1）正式な訓練プログラムを終了していないことが判明した運転員２名を有資格者と交代させた（2）人事は会合と個別の書面で通達することにした（3）７月１３日に安全当局および一般市民向けに監査報告書の結論を説明したほか、同月１７日には記者会見を開催した。

また同計画ではこれらのほかに、次のような主要目標が提示されている。（1）指示に従うべき人員の募集も含めて責任の所在を明確にする（2）管理システムを強化する（3）安全要求項目に焦点を絞って集団および個人の作業を改善する（4）人的資源、特に人員の募集と訓練に関する方針を大きく刷新する（5）監査で概説された「良慣行」の例を一般化する−など。このような行動計画の初回の結果評価は来年に行われる予定だ。