[原子力産業新聞] 2000年9月14日 第2054号 <4面> |
[千代田テクノル] 測定サービス拠点を大洗に新型ガラスバッジに対応千代田テクノル (細田敏和社長) は、新世代線量計として注目される「ガラス線量計」の「測定サービスセンター」建屋を7月19日に茨城県・大洗町に竣工。現在は最終点検を行うなど、10月からの本格運用を目指して着々と準備を進行中だ。 同センターは、個人線量測定用具として46年間使用されてきた「フィルムバッジ」の後継として登場した「ガラスバッジ」の測定サービス用として建設されたもので、鉄骨構造2階建て・述べ床面積3,000平方メートルの建物内には(1)センサ分別ライン (測定依頼されたガラスバッジの情報を取り込む) (2)洗浄ライン (ガラス線量計の汚れや粉塵を除去する) (3)自動測定ライン (1台あたり2,000個の連続測定が可能) (4)アニールライン (ガラス線量計の発光量を初期化する)−などを装備して、ガラス線量計を用いた個人・環境のモニタリングサービスを「正確に、早く、使いやすくする」といった目的の達成を目指す。 ICRP の90年勧告が来年から施行されることにともない、現在の線量当量限度 (50mSv/年) が「実効線量について5年間で100mSv。ただし年50mSv を超えないこと」とされることから、「より少ない線量を正確に測る」技術が求められている。千代田テクノルではこれを受け、従来型フィルムバッジと比較して検出感度が10倍の0.01mSv である上に測定素材としての安定性に優れ、かつ新型自動処理システムの採用により顧客への報告日数が大幅に短縮されるなど数々のメリットを持つガラスバッジシステムを開発。従来型フィルムバッジの代用となり得るか評価を実施したところ、非常に良好な結果が出たことから、全面的に切り替えることを決定したという。 なお千代田テクノルでは、10月の本格運用開始以降、年内に約2万個程度のガラス線量計の測定を行う予定としている。
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