[原子力産業新聞] 2000年9月14日 第2054号 <4面> |
[日本電子] 走査電子顕微鏡を発売世界最高の分析性能日本電子 (江藤輝一社長、本社=東京都昭島市) はこのほど、分解能3.0ナノmという世界最高レベルの分析性能を実現した電界放射形走査電子顕微鏡「JSM-6500F」を発売した。新たに開発した電界放射形電子銃 (インレンズ・サーマル FEG) の搭載により、従来の電界放射形の走査電子顕微鏡より一桁大きい200ナノアンペアまで照射電流を引き上げることに成功した。電界放射形の走査顕微鏡としては世界で初めて実用的に波長分散型 X 線分析装置 (WDS) 分析が可能になった。 走査電子顕微鏡は、物質表面観察・分析ツールとして利用されているが、従来の電界放射形装置の照射電流は25ナノアンペアが最大だったため、中でも半導体や電子材料、新素材などの分野において、高倍率での観察とともに様々な分析を効率よくできる大きな照射電流が得られる装置が求められていた。 同装置は新開発の電界放射形電子銃を搭載。加速電圧15キロボルト、プローブ電流5ナノアンペア時に分解能3.0ナノmを達成した。本体標準価格は6,500万円。年間60台の販売を見込んでいる。
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