[原子力産業新聞] 2000年10月12日 第2058号 <4面>

[関西電力] わが国初の充てん固化体搬出

大飯発電所

関西電力の大飯発電所では8日、わが国の原子力発電所で初めて、低レベル放射性廃棄物「充てん固化体」の搬出が実施された。

充てん固化体とは、原子力発電所の運転などにともない発生した低レベル放射性廃棄物の一種。金属類、プラスチック、保温材、フィルタ類などの固体状廃棄物を種類ごとに分別し、必要に応じて切断、圧縮処理などを行った上で、ドラム缶に収納した後にセメント系充てん材 (モルタル) で一体となるように固形化したもので、8日には、従来から搬出が行われていた均質固化体 (濃縮廃液などを、ドラム缶にセメントやアスファルトなどで均質・均一に固体化したもの) に加えて、ドラム缶360本に詰められた充てん固化体が、専用の輸送船「青栄丸」で搬出された。

搬出先は、青森県・六ヶ所村の日本原燃低レベル廃棄物埋設センター。同センターではこれまで、均質固化体を「1号埋設」で受け入れて来たが、このほど「2号埋設」が稼働したことにともない、充てん固化体の受入れ体制が整ったため、運び出しが可能となった。


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