[原子力産業新聞] 2000年10月19日 第2059号 <1面>

[懇談] 大島科技庁長官、電力首脳と懇談

安全確保と再処理事業の推進を要請

大島理森科学技術庁長官は13日、電気事業者首脳らと懇談した。会合には、科技庁側から大島長官のほか、渡海紀三朗総括政務次官、加藤康宏政務次官ら、電力業界からは太田宏次電気事業連合会会長のほか、各電力会社社長、日本原燃社長らが出席した。

冒頭、大島長官は挨拶の中で、昨年の臨界事故を教訓とした国の原子力安全・防災対策について触れ、原子力災害対策特別措置法の制定や原子炉等規制法の改正、オフサイトセンターの整備などに取り組んできたことを紹介したほか、電気事業者として常に緊張感をもって安全確保に取り組んでもらうよう要請した。さらに、青森県、六ヶ所村、日本原燃が安全協定を締結したことを取り上げ、「原子力政策の推進にあたって、大きな進展と受け止めている」とし、再処理事業の推進に一層気を引き締めていくことが重要だと述べた。また、ウラン濃縮事業に関しても、事業者が優れた遠心機の開発・導入を行い、目標とする生産規模を達成するよう期待した。

これに対し、太田電事連会長ら電力側出席者は、安全協定の締結に対して関係者への謝意を述べるとともに、JCO 事故後の電力業界の取組みについて説明したほか、プルサーマルや高レベル廃棄物処分事業の具体科、ならびにウラン濃縮事業の遂行にむけ全力をあげたいなどと語った。


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