[原子力産業新聞] 2000年10月19日 第2059号 <2面>

[ITER] 第3回非公式協議、実施協定の内容を検討

国際熱核融合実験炉 (ITER) 計画の第3回非公式政府間協議が5日と6日の両日、イタリアのソレント市で開かれ、日欧露の3極が協議の報告書作成にむけた議論を行った。

同会合には、日本から中村科学技術庁核融合開発室長、本島文部省核融合科学研究所総主幹らが出席。ITER 共同実施協定に盛り込まれうる事項に関して可能なかぎり多極の共通認識を示したものにすることや、調整技術活動 (CTA) についても共通認識を盛り込むことで一致をみた。3極としては、CTA は国際原子力機関 (IAEA) の後援により実施することを想定している模様。

このほか、参加極として工学設計活動への参加国および能力を有する第三国が考えられること、ITER 計画を実施するための国際法人 (ILE) に関わる要員の定義についてや、特権・免除についての検討をさらに進めることなどが議論されたほか、EU からは ITER の建設準備の開始とサイト選定のプロセスを二段階に分けて考えていることが紹介されたという。

次回の非公式政府間協議は12月7日、8日の2日間、東京で開催される。


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