[原子力産業新聞] 2000年10月19日 第2059号 <3面>

[米国] 原子力協会、新たな作業部会設置

新規炉の建設可能性調査

米原子力エネルギー協会 (NEI) は9月27日、米国で新規の原子力発電所を建設する可能性を探るため、米原平力産業界の上級幹部による作業部会を設置し、その第1回会合を9月中旬に開催したことを明らかにした。J.コルビン理事長によると、米国で近年、信頼できる新しい電力供給源を求める声が高まっているのを受け、この作業部会では原発の新規建設を決めるカギとなるファクターを特定することから議論を始めるという。「このような計画はすでに1か月前、ウラン協会の年次会合でも提案されていた」と前置きした上で、この部会による活動が実際の新規原子力発電所の発注に向けて確固たる時間的な目標を設定しているわけではない点を強調した。

同理事長はまた、「産業界では新たな原子炉発注につながる事業プランの開発やオプションの模索に関心が高まりつつある」との認識を表明。「あそこのサイトにこの炉型の原子炉を建設したい」などという話ではなく、どの程度の投資が回収可能であるかや投資リスクの種類など予見できるものについて探究していく。すなわち、「今ならそうしたことに費すだけのエネルギーが豊富にあるという事実を示したい」との考えであることを強調した。


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