[原子力産業新聞] 2000年10月19日 第2059号 <3面> |
[英国] ドーンレイの解体計画公表PFRなど50〜60年で作業完了へ英原子力公社 (UKAEA) は9日、スコットランド北部にあるドーンレイ施設の解体除染・復旧計画を公表した。 この計画では40億ポンドの費用をかけて50年〜60年以内に同施設内の余分な施設すべてを解体するとともに全ての放射性廃棄物を安全な専用施設に移し、敷地の汚染した部分を元の状態に戻すことが目的。中でも94年に閉鎖した原型高速炉 (PFR) の解体は最大の作業となるが、同炉で使用したプルトニウム燃料の管理方法については、貿易産業省 (DTI) が全国レベルで行った公衆協議が今年初頭に終了したばかりで、最終的な戦略は現在、評価中となっている。 解体計画での主なポイントは、(1) 廃止措置を50年から60年以内に完了する (2) 放射性の主要な危険要因を25年以内にすべて取り除く (3) 引き続きサイト内で経験のある熟練した作業員を保持する (4) 革新的な技術による解決方法をドーンレイで開発していく−などとなっている。 この計画は英国の保健安全管理局 (HSE) とスコットランドの環境保護局 (SEPA) が98年に共同で行ったドーンレイ施設の安全監査と、それに基づく143項目もの勧告に対して UKAEA が出した正式回答の一環を成すもの。同社は「原子力施設コンビナートの廃止措置作業でこのように詳細な計画が策定されたのは初めてのことだ」と自賛するとともに、「数百もの活動項目が統合されているほか、向上心に溢れた、実行可能な目標と日程が示されている」と強調。「変化する将来の状況を反映して時とともに変貌する生きた文書だ」と説明した。
Copyright (C) 2000 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.
Copyright (C) 記事の無断転用を禁じます。
|