[原子力産業新聞] 2000年11月2日 第2061号 <1面>

[原子力委員会] 高レベル処分技術の信頼性確認

原子力委員会は10月31日、高レベル放射性廃棄物地層処分研究開発の技術的信頼性に関する見解をとりまとめた。同委員会は、昨年11月核燃料サイクル開発機構から「わが国における高レベル放射性廃棄物地層処分の技術的信頼性−地層処分研究開発第二次取りまとめ−」の提出を受け、原子力バックエンド対策専門部会の場で評価を行ってきた。先月同部会から、第二次取りまとめに対する技術的な評価結果の報告がなされたことを受け、今回委員会としての見解をとりまとめたもの。

その中で、「第二次取りまとめには、我が国の高レベル放射性廃棄物地層処分の技術的信頼性が示されているとともに、処分予定地の選定と安全基準策定に資する技術的拠り所となることが示されており、地層処分の事業化に向けての技術的拠り所となる」と専門部会報告書が判断していることに言及。そのうえで委員会は、5月に高レベル放射性廃棄物処分法か成立したことや、先月には処分実施主体が設立したことに触れ、実施主体は第二次取りまとめおよび専門部会報告書を参考とし、処分の実施に向けて着実に取組むよう期待するとともに、サイクル機構等の研究開発機関からの成果が適切に移転されるよう求めている。

さらに、関係機関は同報告書に基づき密接な協力のもとに深地層研究施設等を活用した研究開発を着実に推進することや、積極的な国際協力の実施も重要であるとしている。


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