[原子力産業新聞] 2000年11月23日 第2064号 <3面>

[フランス] ルブレイエ原発の洪水対策承認

フランス原子力施設安全局 (DSIN) は6日、昨年末の洪水で大きな被害を受けたルブレイエ原子力発電所 (各95万1,000kW、PWR 4基) について仏電力公社 (EDF) が提案した洪水防止改善対策を大筋で承認した。

ルブレイエ発電所では昨年12月27日、近くを流れるジロンド川からの水が暴風雨により冠水。安全系統の一部が使用不能に陥った。その後の調査結果を元に、EDF は6.2メートルあった同発電所の堤防を来年3月31日までに8メートルに上げるなどの改善対策を提出していたもの。

ただし、DSIN のJ.ゲルネル副局長は同発電所のJ−L.シャリエール所長宛ての書簡で、「最前線の堤防の高さを計算する方法に不明な点があり、DSIN としてはさらなる安全裕度を加えて防波堤の高さが最終的に8.5メートルになるよう EDF に要請したい」と伝えている。

なお、EDF は5日の夕方、フランス気象庁が暴風予報を出したのを受けて同発電所を2日間、解列したが、これは堤防の改善工事が完了していない間に関する両者間の合意に基づく措置。DSIN は新たな堤防が完成するまでは既存の安全対策が有効であることを明らかにしている。


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