[原子力産業新聞] 2000年12月14日 第2067号 <1面>

[原子力委員会] 町村新委員長「エネ安定供給は最重要」

5日に行われた内閣改造で新たに科学技術庁長官に就任した町村信孝長官は12日、委員長として初めて原子力委員会に出席した。

町村長官は冒頭、自身が通産省勤務時代に石油企画官を務めていた経験に触れ、「我が国にとりエネルギーの安定供給は何よりも重要だと実感している」としたうえで、原子力の重要性を十分に理解していると述べた。また、原子力委員会として、先月決定された新長期計画に盛り込まれた理念や政策を推進していくことが重要だとの考えを示した。

この日、町村委員長からあらためて委員長代理に指名された藤家洋一委員は、「原子力の軍事利用に反対し平和利用に専念する日本がリーダーシップを示す時代である。新しい長計は確定した目標を掲げ実行していくことではなく、不確定の中から何かを創り出していくことを示している」と発言。「夜明け前が1番暗い」との言葉を引用し、暗さから抜け出しつつある我が国の原子力には今後、リーダーシップ、説明責任、参加者責任が求められるとの認識を示した。


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