[原子力産業新聞] 2000年12月21日 第2068号 <3面>

[独RWE社] サイト内貯蔵容量の拡張を申請

ドイツの大手電力である RWE 社は5日、ヘッセン州で操業するビブリス原子力発電所の敷地内で使用済み燃料の暫定貯蔵容量を拡張する許可を連邦放射線防護局 (BfS) に申請した。

RWE 社によると今回の申請は、予定している再処理のための国外輸送が万一、遅滞なく十分な容量で実施されなかった場合の予防的な措置。ドイツでは2年間に及んだ使用済み燃料の輸送禁止が9月に解除されたばかりだが、再処理後のガラス固化体受入れを停止していたため、フランスからは新たな使用済み燃料の搬入を拒否されていた。先月15日になって BfS が返還固化体の受入れを承認したことから、ドイツからフランスヘの使用済み燃料輸送も近いうちに再開される見通しだが、ビブリスのほか、シュターデ、フィリップスブルク発電所でも敷地内の使用済み燃料貯蔵容量はすでに許容量一杯に近づきつつある。

RWE 社が申請したのはキャストール型のキャニスターで28台分の貯蔵容量拡張。ゴアレーベンとアーハウスにある集中中間貯蔵施設への輸送が停止されていた間、同社は6台分までの敷地内貯蔵を許されていた。既に建設認可待ち状態の本格規模の中間貯蔵設備は完成が2005年以降になるため、それまでの間、RWE 社は引き続き使用済み燃料を再処理のため国外輸送するか2つの中間貯蔵施設に輸送することになる。


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