[原子力産業新聞] 2001年1月11日 第2070号 <3面>

[台湾] 龍門原発計画の是非で最高裁が意見聴取へ

台湾の陳水扁政権による昨年10月の第4 (龍門) 原子力発電所建設プロジェクトの中止決定に対し、これに反対する立法院 (議会) 議員達が訴訟を起こしたことから、台湾最高法院 (最高裁) は先月21日、関係各位から口頭でそれぞれの意見を聴取することにしたと発表した。

最高法院は次のポイントについて審査を開始することになる。すなわち、(1) 政府決定が台湾における政治的な審議課題の中で優先事項と見なされるかどうか (2) 立法院が予算を承認したプロジェクトを中止する権限が行政院 (政府) にあるか否か (3) 政府が決定事項を発表する前に議会に報告する義務があるかどうか (4) プロジェクトの中止は台湾憲法に抵触するか否か (5) 台湾憲法の関係条項は異なる意味での解釈が可能かどうか (6) プロジェクト中止に伴う財政的な補償は誰が責任を追うべきか (7) 議会が予算を認めたプロジェクトで実行されなかった前例が存在するかどうか (8) 予算のついたプロジェクトを実行しなかった場合、会計関連の法に抵触するか否か ---- など。

台湾政府の見方によれば、龍門原発の建設は台湾経済に明らかな影響の及ぶ重要な政治問題。台湾電力は政府決定の政治的な有効性が定まるのを待って作業を中断しているが、全体の建設進捗率は33.81%に及んでいる。


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