[原子力産業新聞] 2001年1月25日 第2072号 <2面>

[東京電力] 柏崎刈羽プルサーマルで、地元刈羽村対象に理解求め全戸訪問

東京電力は、同社が年内に柏崎刈羽原子力発電所3号機 (BWR、110万kW) での開始を計画しているプルサーマルについて、その安全性などに関する地元の理解を深めることを目的に18、19、22日の3日間に渡り、地元刈羽村の全戸を訪問した。原子力発電所立地地域での全戸訪問は初めてのこと。

訪問を行ったのは、同発電所の所員約100名。約1,500世帯の刈羽村全世帯に対して、プルサーマルについて説明したチラシ、資料などが入った封筒を住民らに手渡し、計画の必要性や安全性について説明を行った。

柏崎刈羽3号機でのプルサーマルを巡っては、東電が1999年2月に、新潟県、柏崎市、刈羽村に対して安全協定に基づく事前了解願いを提出した。

これを受けた各自治体は同年3月31日〜4月1日にかけて、相次いで事前了解を行うなど、計画は順調に推移していた。

しかしその後、英国 BNFL 社の関西電力・高浜発電所用 MOX 燃料検査データに不正が発覚した問題や、東海村 JCO 施設での臨界事故の影響を受け、刈羽村では昨年未に、計画の賛否を問う住民投票条例案を議会で可決した。その後同条例案は再審議の結果廃案となったが、現在は条例案に賛成する村議会議員らが、村長に同条例制定を直接請求することを目指して運動が進められているという。

東京電力では、MOX 燃料体の品質面で委託先の調査も行ったうえで再確認している。


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