[原子力産業新聞] 2001年1月25日 第2072号 <3面>

[中国] 核工業公司の新5か年計画

総合的な事業展開へ

【北京1月9日発新華社=中国通信】 中国核工業建設集団公司の穆占英社長は9日に業務報告を行い、同公司が設立以来、秦山原子力発電所の一期、二期工事やパキスタンヘの原子炉輸出などを通じて原発を独自に建設する能力を備えるとともに、先進的な原発建設事業のノウハウを保有するまでに成長したことを強調した。

また、今年から2005年までの第10次5か年計画期では「発展の加速」をテーマとし、少数精鋭・高効率の原発、原子力、国防事業を中心に調査、設計、監理、調達、施工、調整試験を一体化するほか、都市建設や基盤整備、海外工事などの市場を全面的に開拓。工事請負、対外経済、貿易、不動産、機械加工、金融を一体化した近代的総合企業集団を目指すとしている。

同公司は十大軍需産業集団の一つとして承認を受けて99年7月に旧核工業総公司の一部企業・事業を母体として設立された超大型国有企業集団だ。6万5,000名の従業員を擁し、中国で唯一、原子力建設工事に携わることが許されている。主要傘下企業・事業所は新中国建国以来、すべての原子力施設の建設と一部航空、宇宙、船舶などの関連工事を担当し、原爆や水爆および原潜の開発、衛星の打ち上げなどで際立って貢献。大亜湾、秦山、嶺澳などの原発を建設したほか、核融合装置、低温熱供給炉、高温ガス炉、原潜基地などの研究事業も完成させた。第10次5か年計画では新たな原発の建設も開始することになっている。


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